オーデュボンの祈り(伊坂幸太郎)
オーデュボンというのは実在する人物の名前で、絶滅したリョコウバトという鳥に関連づけられて覚えられている。
小説のテーマとして、この話を持ってくるのはなかなかよいと思った。しゃべるカカシや悪人を私刑にする人間など、孤島に様々な人間の設定もバラエティに富んでいる。ただ、全体としては読むのに非常に時間がかかった。理由は詳細にはわからないのだが、モチベーションを強烈にドライブするものがないからかな?登場人物の中の誰にフォーカスすればいいのかわからないせいかもしれない。ちょっと気になったのは、現実の世界であるはずの仙台側の人間設定に妙に現実味がないこと。静香もそうだが、特に城山。すごい悪い奴なのだが、あまりにベタすぎてリアリティに欠ける。意図してるのかもしれないが、なんかそれが気持ち悪かった。
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