はりぼて

2016年に富山市議会で起きた政務活動費の不正受給問題を追求したドキュメント。きっかけは、唐突に市議会議員の報酬引き上げ案が議会に提出され、通ったこと。富山といえば、自民党員の割合が日本一、とうぜん 議会も自民党が多数支配という保守王国。そんな議会だから、自分たちの報酬なんて上げ放題。提案する議会のドンは、「政務活動費だけではやっていけないから…」と言うが、じゃあその政務活動費ってどう使われてるの?と地方テレビのキャスターや記者が調べはじめたというのがきっかけ。ところが調べてみると、計上されている報告会が開催されていないらしい、ばかりか、その印刷代の枚数も会場の広さに比べ異様に多い。しかも、どうやら白紙で領収書を出してもらっているらしい…

というところをどんどん追及していくと、出るわ出るわ、そのドンは不正が発覚して謝罪、すると次は市議会議長、議長がやめてその後任の議長、と、次から次へ後任が出てきては不正で辞職…このたたみっけぶりに、「またかい!」と最初は笑っていたが、実はこれ、どんな地方議会でも起きている問題な訳で…でも、今回はたまたま熱心な記者が取材してくれたおかげでここまで明るみに出たけど、そうでなかったらと思うとゾっとするし、まだまだいろんなところでこうだと思うと更にソっとする。原因は、有権者によるチェックと選挙による洗礼が正しく機能していないからで、明らかに責任の一端はそういったことに無関心な我々にある。でもなあ。メディアが伝える手段がなかったり、権力のチェックとして働いてくれないとこれもきつい。どうしたもんかね。

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