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ミッドサマー

アリ・アスター監督の映画は、「ヘレディタリー/継承」に続き2作目。ストレートなホラーにあまり魅力を感じない、どこか醒めてしまう自分には、この監督の作品は心に効くホラーで、珍しく怖い。最も前作は終わりが「え?なんか唐突」と違和感を感じてしまったものの、今作、「(色調が)明るいホラー」という文句に魅かれて行った訳ですが、どうだったか。

結論から言うと(珍しく今回はあまりネタバレしないです)、なんだろうこのイヤな感じ。イヤなミステリーを「イヤミス」と言うなら、本作はまさに「イヤホラ」。今回も、心理的にイヤ。何がイヤかって、宗教的なといってもいいけど、共同体にとりこまれていく感じ。抵抗も敵わず。どんどん洗脳されていくし、逃げ場もない。宗教も信じず(正確にはFSM信者だが)、個人主義を貫きたい筆者にはこれが堪える。心に響いたものの、二度と観る気にはなれないのだ。正直に言うと、数分記憶が飛んでいる箇所があり、改めて見直したい気もないではないのだが、嫌な気分がそれを上回る。