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逸材

「お前を超える逸材がここにいるのだ…それも…二人も同時にだ(安西監督)」

と言いたい気分ですよね。フロンターレの、一人は言うまでもなく三笘薫。彼のプレーは毎試合、何か驚きを与えてくれる。絶対スタジアムで見るべき。そしてもう一人は、同じユース出身の田中碧。碧は、数字にこそあまり出ていないものの、去年とは明らかに違いの分かる成長ぶり。ダイナモっぷりは去年からだが、それに加え、サイドへの展開、そこからの正確な高速クロス。的確なポジショニングとシュート(入らないけど)。同時期にこんな二人ガ同じチームにいるなんてなんという僥倖だろうか。更に、ノボリがケガしたおかげで?左SBというか、「ポジション:旗手」というポジションを手に入れた、改革者旗手怜央。そりゃあ開幕5連勝するでしょうよ。もちろんこの先が順風満帆な訳では決してない。直近の柏戦はどちらかというと相手ペース、苦しんでウノゼロ。が、それでも勝っていることで、無根拠な自信も湧いてこようというもの。しかし夏に二人とも海外に行ってしまうかもしれず、そうなると痛いなあ。

フロンターレ2021:はじまり

コロナが明けないので、あいかわrたず映画はお休み。フロンターレの話でもしようか。

J1がはじまり、フロンターレはホームの連戦を2連勝。初戦は横浜FMに2-0、2節はC大阪に3-2。初戦もスコアこそ2-0だが、後半システムを変えた横浜にペースを握られ、苦しい展開。2節にいたっては、大久保嘉人に恩返し弾をご丁寧に2発もくらうというありさま。この内容だと、昨年後半で苦しんだのと何も変わらないのか?三笘も攻撃に比べるとディフェンスはいまいちだし。嘉人の1点目の寄せが甘いとか、時々パスミスするとか、普通にボール奪われるとか。

確かにシステムも変わらず。守田→シミッチの他、何人かメンバーの入れ替わりがあったぐらいで、ベースは昨年からそれほど変わらない。その上、明らかに相手チームの対策は進んでる。

が、それでも、進化の兆候は見られるのだ。それは細かい部分だが確実に。

まず、横浜戦の1点めの家長への田中碧のクロス、それからC大阪戦の山根からダミアンへのクロス。フロンターレのクロスといえば伝統的に、残念クロスというイメージだったが、昨年末のノボリーダミアンといい、今年はなんか違う。それだけでなく、挙げたゴールがどれも崩しきった美しい形。なんとなくとれた、ではないのだ。そこに、質の差がでているのではないか。

そんで、やっぱ三笘ですよ。ゼロックススーパーカップの時のゴールは「なんとなく」かもしれなかった。が、この日の三笘は違った。マークされても、その裏をかくプレーが頻出。それがC大阪戦の逆転ゴールのトラップにもあらわれていたし、その後のVAR(今年から導入)でオフサイドで幻となったゴールまでの一連のプレーも凄かった。私はあれで一気にもっていかれたよ。ほんとゴールだったら伝説ものだったよ。

まあ、三笘くんは夏には海外に行ってるかもしれないので、その分はさっぴかないといけないかもしれない。そうすると勝ちきれたゲームでも引き分け止まり、といった試合が増えるかもしれない。それでも、今年のフロンターレはなんか、ビハインドになっても安心して見ていられる不思議さがある。

川崎フロンターレ2020

2020年のフロンターレについてここで語る機会がなかった。特に、思いおこせば2019年、2連覇して、複数タイトルを狙う年だったにも関わらず、リーグ戦のV逸など、結局ルヴァンカップ1つにとどまったこと(それでも十分すごいのではあるが)で、少なからず失望があったことも確かだ。特に、ホーム最終戦、マリノズに惨敗したのが後を引いていたに違いない。なので、キャンプでかなりいい感じと聞いていても、ルヴァンカップのグループステージを快勝しても、リーグ緒戦で例のごとく引き分けると、(今年はそこまで期待しないでおこう)と密かに心に思ったのも無理はない。

そうこうしているうちに、コロナ禍が襲来してリーグが順延になったこともあり、勝負よりも「リーグ自体どうなってしまうのやら」といった心配の方が先に立ったとしても、責められないと思いたい。

ところが、再開の試合(多摩川クラシコ)ではFC東京には快勝。次の難敵の鹿島にも、追いつかれながら勝ち越しで連勝。と、連勝街道をつき進むにつれ、「あれ?」という疑念から、「勝てるチームだ!」という確信に変わっていった。相手の最終ラインからのチェイシングに、はまってショートカウンターくらっているさまは、「え?さすがに後ろでまわしすぎなんじゃない?」と相手を気遣うくらい。横浜FC戦のように先行されても、どこか、「いつか逆転できる」という確信に近い安心とともに観戦できるように。これは、もちろん戦術としての安定度もあるが、順延による過密日程で、5人交代制になり、左サイドや中盤がダブり気味のうちに有利ということもあったかもしれない。特にシーズン前半は、後半頭から2人交代による攻撃のブーストが面白いほど決まっていたこともある。今さら言うまでもないが、このブーストに三笘の存在が大きいことも確かである。何度か、同点のままや敗戦で終わりそうなところを三笘のブーストで救ってもらったこともある。その12連勝めは奇しくも中村憲剛の誕生日。しかもその憲剛がバースデーゴール。チームはこのまま一気にいくかと思われた。

しかしその週末、また神様のいたずらか、新たな試練が。配信で憲剛が今シーズンでの引退を発表。「私中村憲剛は『川崎フロンターレ』を引退します」の冒頭の言には、現役をとか言わないところにワンクラブマンとしての矜持を感じるが、それどころではない。これはクラブにとって重大な事件だ。憲剛がいない間も連勝してたとか、そういう問題じゃない。私は憲剛のデビュー前からサポなので当然デビューから観てるし、今でも一番好きな選手だ。彼がフロンターレそのものになっていったからでもある。その想いは後輩となるチームメイトも同じだろう。あまりに重大すぎて、ことの重大ぶりがまだ飲みこめない私の頭に浮かんだのは、「次の水曜の試合(札幌戦)大丈夫か?」である。ひどい話だが事実だからしょうがない。そして、そんひどい予感は的中。前回対戦では6点とった相手にいいところなく敗戦。憲剛ショックなかった…とは言いきれない。その後、あと1試合勝てば優勝を決めれるというアウェイ大分戦で、なんと谷口が前年のルヴァンカップ決勝のデジャヴか?というレッドカード退場で、0-1と負け…しかもその翌日、2位のガンバが勝たなければ決められたのに、ガンバが粘って勝利。そのガンバと水曜に直接対決ときた。もう不安しかない。ここで崩れるのが今まで、数年前までのフロンターレ仕様。しかし、もう崩れなかった。崩れないどころか、ガンバを圧倒。初優勝の時と同じスコア、5-0で完勝。いや凄いね。数年前、シルバーコレクターと呼ばれていた時代。我々は鹿島の、なんかわからないけどやたら勝負強いところをうらやんでいた。鹿島みないになれたらと思っていた。でも今、自分たちのチームはもうそれをものにしていた。

優勝が決まってしまった後、フロンターレは簡単に勝てなくなった。アウェイ清水、鳥栖に連続引き分け。まあでも、普通ならgdgdになるところ、今年はいろんな記録更新がかかっていたので、それが幸いした。ホームの浦和戦で本来の姿をとりもどし、柏に絶望的に近いオルンガの点をくらいながらも逆転勝ち。強い。本当に強い。

そして憲剛の引退セレモニー後、その憲剛の最後の舞台となった天皇杯。実はJリーグのホーム最終戦、憲剛はフル出場していて、最終戦はベンチにも入らなかった。ある意味、あれがピッチとしては最後のステージだったのだと思う。もちろん準決勝にも途中出場してはいたが、短い時間だったし、我々も勝手に元日決勝、憲剛は最後の出場をすると思いこんで見守っていた。TV中継もベンチでアップする憲剛を映し続けていたが、出番が来ることはなかった。それでも憲剛がインタビューで、こんな最高の選手はいないと語ってくれたこと。ある意味、やはり彼はフロンターレと一体であったのだと思った。本当にこちらこそ感謝しかないのだが、あえてわがままを言うなら、今後もずっと何かの形でかかわっていてほしい。と言うまでもなく、かかわってくれると勝手に信じている。

さて、2020年のMVPは?ちょっと前までは、「三笘一択やろ」と思っていた。リーグ中盤のスーパーサブとしての機能ぶりが半端なかった訳だが、実は三笘を生かしていたのはノボリなんだなと、ノボリの欠場試合を見ていて思った。そういう意味では、家長と山根にも同じことが言えるのかも。

最近のフロンターレと憲剛のこと

今年に入ってからフロンターレ関係の更新は滞っていた。どんどん試合があるのですぐ陳腐化するのもあり、なかなか踏みきれなかった。だが今回憲剛のこともあるので更新しておこうと思う。

憲剛が怪我した試合はスタジアムで見ていた。なんか空回りしていたので本人にも焦りがあったのだろうか。「あんなに突っこんでいかなくてもいいのに」と思っていたら、案の定負傷。普通だったら自業自得で終わっていたところ、靭帯断裂ということで、予想以上に長引くことになってしまった。なんか非難しているように聞こえたらごめん。これでも加入当初から何年間も追いつづけ、14番のユニも背負ってきた。だから戻ってきてほしいとは思うものの、現実に目を向けるとどうだろう…という思いもあった。

というのも、皆様ご存じの通り、旗手、三笘といった1年目の新加入選手が台頭し、復帰してももう憲剛に出番ないのかも?といった不安すら思わせるほど、今年の選手層は充実している。新加入以外は元からいた選手が伸びていることで厚くなってるのだ。今年は誰が出てもそれなりにやれる。だからコロナの影響の過密日程でもターンオーバーが引ける。それに、今年だけの5人まで交代ルールもうちにプラスに働いていると思う。が、5人まで使ってもまだ選手が余るほど、今年のメンバーは充実しているのだ。なにしろ、長谷川が怪我で出られないのに、学がベンチにも入れないんだぜ…インサイドハーフでも大島、脇坂、守田、碧に北斗もいる。これでは39歳のおじいちゃんの居場所は…と心配するのも無理ないと思うだろう。

ところが、やはり憲剛は違った。他のメンバーとは明らかに質の違いを見せた。単にゴールだけであれば、「持ってるな~」で終わるところ。あれは正直できすぎでしょう。そうじゃなくて、交代で入ったあとのつなぎのところ。ガンガンチャンスメーク、というか、出すパスがことごとくチャンスに。魔法か!と思う。今年のチームの、ダイレクトを駆使したパス回しやサイドチェンジ、僚太のチャンスメークも確かに凄いが、それとはやはり異質のもの、憲剛しか持ってないものだった。なんなんだろうね。単に息が合ってるだけではない気がする。次のルヴァンカップでは憲剛はベンチ外だったが、この存在感を見せればいずれまた出番はあると思う。

ルヴァンカップ神戸戦のこともちょっと書いておこう。前の週のリーグ戦では常に主導権を握られ、追いついたものの「負けに等しい引き分け」の内容だった。ピッチが滑るってのもあったろうけど、ミスも多かったなあ。10連勝だったけど連戦でどこか疲れていってたんだと思う。この試合はジェジエウがミス連発してた。彼もずっと出てたからね。清水戦では休ませたのは正解。名古屋に負け、神戸に引き分けでここで失速か?と思わせて、清水戦で5-0の勝利。清水戦のチームは今年の「負けそうにない」感じが戻ってきていた。この試合、今シーズン先発の学はゴールこそなかったが、今年一番よかった。鬼さんもそれを感じで、連戦ながら神戸戦も学先発にしたんだと思う。これが大当たり。学は1ゴール1アシストの大活躍。特に右足のループは見事だった。しかも彼はフル出場。三笘が入っても左サイドのポジションを空け渡すことはなかった(おかげで右サイド三笘というなんかもったいない使い方を見せていただいた)。この試合はまた負ける感じがしない、危なげない試合運びが戻ってきていた。いや、途中ちょっと守田があやしかったが、彼だって神戸戦の失敗の後も清水で使ってもらっていい働きをして、そして神戸戦も先発。この試合だって、ほとんどは彼いればこその勝利といっていい内容だった。この辺の選手の使い方はほんとうまいと思う。

さて、今週末は去年タイトルを持っていかれた横浜FM戦な訳だが…この試合あたりでいよいよ真価が問われることになりそうだ(真価が問われる試合が続いてますが)。先発はどうなるかな?2試合ひっぱったので、学とノボリの先発はない気がするが…すると車屋は入りそうで、あまり出てない宮代と三笘、脇坂、碧、北斗が先発かな。谷口、旗手、小林、山根は連戦。ジェジエウの代わにに山村でもいいかな。

J1第32節 C大阪-川崎

優勝がかかったこの試合、自分は仕事で、長居に行くことはできなかった。負けたが、2位の広島が仙台に破れたため、優勝が決定。現地にいない身としては、正直、素直に喜べない気持ちの方が強かった。現地に行っていたとしてもやはり微妙だったのではないかと思う。それは2度目だからということではなく、ここのところセレッソにまったく勝てていないということが大きい。いつのまにか苦手意識が強くなってしまったのか…しかも展開的に、いったん追いついたのに最後のアディショナルタイムで失点という最悪の流れ。

ではあったのだが、やはりここはカップ戦ではなくリーグ戦。シーズントータルで考えるべきと切り替える。

その他たくさん書いたら、書いた内容が消えちまった…シーズン総括についてはまたのちほど。

J1最終節 川崎-大宮

首位の鹿島と2点ビハインド、得失点差では大きく上回る状況で迎えた最終節のホーム大宮戦、ACLの影響で中2日にもかかわらず同じスタメンでのぞんだフロンターれは意外にもあっさりと開始1分で先制。その後は疲労のせいか大宮に攻めこまれる時間が多かったが、前半終了間際に家長の突破から小林悠のヘッドで2点め。あとでふりかえれば、この追加点が大きかった。後半は切り替えたのか、動きがよくなり、徐々に特典を重ね最後は5-0の圧勝。鹿島が磐田に引き分けたため、川崎のJ1初優勝が決まった…

ここから、どれだけ私の気持が読みとれるか?実は私自身もまだよくわからないのである。これまでの20年にあったことを色々思い返してみれば、憲剛のように号泣していてもおかしくない訳なのだが…最初はよくわからず「え?優勝」のような、喜びより驚きが先に来てるし、じわじわとは来たものの、想定していたのとは違った。確かに、帰宅後Jリーグタイムや試合ビデオなどを見てまたじわじわは来たが、やはり爆発的な感情はないのである。選手もそうかもしれないが、のりこえてしまえば、「そんなに高い山でもなかった」ということなのかもしれない。

まあ、しかし冷静な分析にはなってしまうが、悠のインタビューにあったように、今年の天皇杯決勝、ACL敗退、ルヴァンカップ決勝の敗北も、すべてこの高いハードルをのりこえるために必要な成長のための試練だったとも思えてくる。肝心なところで引き分けてしまうということはあるものの、後半15試合負けずにきたというのは、実はすごいこと、なのだろう。

今のところはこれぐらいしか言えないので、また書きたいことがでてきたら追加していこうと思う。

ベガルタ三連戦

昔、「勝負弱い」と言われ続けた無冠のフロンターレは、どれだけ強くなったのか?2007年、2009年、2016年と比べてどうか?結局のところ、タイトルがとれるほど強くなったのか?を、この仙台との3連戦(ルヴァンカップ×2、J1×1)から考察してみたい。

「メンタルというのも身体や運動能力同様日々鍛える必要がある」というのを、野球マンガ「おおきく振りかぶって」28巻でつい最近読んだ。フロンターレは、鍛えていたのか?少なくとも、ACL浦和戦の時に自分に聞いてみたら、「やっぱり成長していなかった」と答えたことだろう。それまでは、リーグ戦やACLの戦い方をみても、重要な試合ではほぼ勝ちを手にしており、多少は成長したと感じていたのだ。それが、一人退場したとはいえ、初戦3-1のリードを守りきれずに敗戦…

そこからわずか1ヶ月。メンタルというのはそんなに急に鍛えられるものだろうか?ルヴァンカップ第1戦(前半0-3とされながらアウェイゴール2点を奪う展開)は、直接見ていないのでなんとも言えないが、2-0とした後に奈良が退場し、更に直後に1点を返された時、少なくとも多くのサポーターの脳裏にはACLの敗戦がよぎったのではないか。終盤に長谷川が来めたものの、それでもあと1失点すれば延長線という、非常にヒリヒリした思いをさせられた。まあ正直に言えば、メンタル面でそこまでチームを信頼できてないということである。しかし、ACLとは異なる結果となり、フロンターレは逃げきった。

その週末のリーグ戦、鹿島から5ポイント下で、タイトルのためには勝ち続けるしかないフロンターレはまた退場者を出す。今度は前半0-0のタイミングで、更にハーフタイム直前に失点、後半に追加点を許すという、考えれられる限りは最悪の展開。試合後の選手インタビューで「サポーターは誰もあきらめてなかった」と言っていたが、それはサポーターを買いかぶりすぎだ。Gゾーンは知らないが、私のいるメインスタンドの応援は明らかに意気消沈していた。まあ内容的にもほぼ打開の可能性はなかったこともあるかもしれない。だから1つのプレーでここまで展開ががらりと変わる、というのは、単純に驚きしかない。

この数的不利での守りきり、あるいは逆転をどう見るか。以前よりはメンタル的に成長はしていると言えるだろうし、ACLの敗戦が糧になったことも確かだろう。だがこれからも逆境は続く。このJ1でネットと家長が次試合出場停止。特にボランチは大島もいないため、緊急事態が続くし、攻めも今期大きな戦力となっている阿部、家長がいないのも厳しい。つまり、まだまだメンタルを試される試練は続くということだ。まあ一番の試練は「無冠」というフラグなのだが…

そう、この逆境に強い要因としては、鬼木監督の修正能力も挙げなければならない。ACLでは、憲剛を下げたことが色々言われたが、例えばJ1仙台戦の家長退場後は、思いきって不調のネットばかりか、森谷も下げるボランチ2枚替え。長谷川やハイネルを入れた訳だが、ハイネルを入れたあたりからキープできるようになって、「兆し」が見えてきた。その流れから先制につながったので、このあたりも勝因の一つと言えるだろう。

ということで、いち小心者サポーターの結論としては、「油断はできないが、少しは信頼できる」というあたりである。

J1 2s第9節 浦和-川崎

途中までどっちに転ぶか分からない試合だった。
川崎はこのところ好調だった車屋が肉離れのため離脱。サイドバックの控えもいない状況のため、風間監督は3バックを選択し、左MFで中野を先発起用他の選手層も薄く、リオ帰りでインフルエンザ病み上がりの大島が先発したり、U-18から昇格したばかりのデュークカルロスがベンチ入りなど、苦しい台所事情。前半は中野先発が裏目に出た形で、開始早々、いきなり左で中野がスパーンと抜かれ大ピンチ。その後も何度かおきざりにされたりすることがあって、守備に追われ本来の攻撃でも力を発揮できない。決定的チャンスは浦和に多かったのだが、そんな中、ワンチャンスを憲剛が決めてくれ、先制。しかし先制してもペースは浦和のままで、結局、心配していたこっちの左サイド起点でチャンスをつくられ失点。

後半に入っても、フロンターレはなんとなくパスをまわされている感じ。スペースに入る動きができていないため、横パスが必然的に多くなる。一方の浦和には決定的なシーンもなんどかあったが、ソンリョンのセーブや相手のシュートミスに助けられた。

70分すぎに足のつった中野がようやく下がり、森谷がピッチへ。ここからなぜか、川崎ペースに変わっていく。中盤でフリーでもらうことが多くなり、インフル僚太のキープからエウシーニョ→森谷の流れで追加点。そうすると不思議なもので、流れが一気に川崎へ。嘉人のまぼろしの3点め(ハンドで無効)もあり、終盤は完璧なクロージングぶり。

よれよれではあったが、ここで勝てたのは今シーズンの中で非常に大きい。前節鳥栖に負けているだけに連敗は避けたかった。負けたらこれ以降の流れが変わってしまうおそれもあった。がなんとか耐えたことで、あとは怪我人が戻ってくればまた大勢を立てなおすことが期待できる。

余談だが埼玉スタジアムへは職場から車移動。たまたまチケットが余っていると声をかけてくれた浦和サポの後輩に紹介してもらった民間駐車場に止めた。その後輩のお誘いは、こっちが何時に着けるかわからなかったので断わり、自力でビジター指定をゲットしたのだが、結果的にはよかったと思っている。ビジター指定はアッパーなので見にくいが、自由だと席がなくなってしまったかもしれない。ちなみにビジター自由は即完だったらしい。

終了後にその後輩と、鹿島サポの後輩と落ちあい、ガストでよもやま話をした。浦和の方の後輩とは10年近く会っていなかったので、久々に話ができてよかった。おたがい子供が小さいのでその話で盛り上ったり。