誰がハマーショルドを殺したか

ハマーショルドとは、第2代国連事務総長のこと。アフリカなどの植民地の独立を支援し、大国からは恨みを買っていた彼は、1961年コンゴ動乱の調停のため向かっていた飛行機が墜落し死亡した。本作はその死の真相を追いかけるドキュメンタリー。

…って、これだけですごい陰謀の匂いがするし、逆に言うと、この映画だけで、そんな真相やら決定的証拠がポロポロ出てくるとは思わないじゃない?でも、以外と出てくるんだこれが。まず、誰が殺したかということについては、裏社会を探っていくと、「あー殺したのあいつだよ」とあっさり判明。まじかよ、なんでこんなあっさりしゃべっちゃうの?どころがこの件はこれだけでは済まなかった。裏に組織がいるらしい。それは、植民地支配を続け、白人市場主義を守るための闇の組織、「SAIMR(サイマール)」。南アメリカ海事研究所らしいが、この組織が暗殺の黒幕どころか、他にもエイズを意図的に蔓延させる工作をしていたとか、とんでもないことがどんどん明るみになっていく。これも不思議で、その組織の元メンバーという奴がどんどん出てきては、いともあっさりとしゃべっちゃう。いやまあ地道な取材の結果を淡々と見せてるので、あっさりに見えるだけなのだろうが。こんなにしゃべったら命狙われたりしないの?とか思っちゃう。

どこか淡々としているのは、このドキュメンタリーが過剰な演出してないせいだろう。唯一気になっていたのは、監督?語り部が、なぜか秘書を2人雇っていて、一人にタイプさせてたと思ったら次の瞬間別の秘書に語っていて、これはすごく深い意味が?と思ったら、劇中で「特に意味はない」と。なんじゃそりゃ。

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