#metooの盛り上がりのきっかけになった、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラの報道をしたジャーナリストの実話。単に事実を知りたいと思って読み始めたが、これが下手なスパイ小説より面白い展開。取材が進むにつれ、クズすぎる敵の姿が明らかになっていき、しかし被害者達は一様に口を閉ざし、そのうちに取材を知った敵方が事実の隠蔽を画策し、タイムリミットが近づく…これは、FOXニュースのロジャー・エイルズをターゲットにした「スキャンダル」のようにぜひ映画化すべきた。監督はタランティーノで。まあ、多少は盛っているとしても、そのほとんどは事実なのだろう。「先陣を切る」ということの困難さとそれにチャレンジしたパイオニアたちには敬服するばかり。それにしても書籍のサブタイトルは分かるが、メインの「その名を暴け」とはどういうことなのだろう。