4DX初体験

私は4DXが好きではないので、今まで誘われでもしない限り自分から行くことはなかった。座席が動くとか水が出るとかなにその子供だまし?と思っていたし、本編鑑賞の邪魔でしかないと思っていたし、そんなことのために高い料金を払うのはアホらしいと思っていた。若い子らがテーマパークのアトラクション的に使うならまだしも、この年でデビューはきついだろ。

ところが、ひょんなことでその「誘われ」イベントが発生し、4DX初体験をすることになった。ちなみに見た映画は、「魔法少女リリカルなのは」。知らない方のために一言で説明すると、女の子向けの皮をかぶった大きいお友達向けアニメである。どんな風に大きいお友達向けかというと、変身シーンで幼女が意味もなく裸になったり、女の子同士のホモソーシャルな関係が描かれたり、魔法少女なのに武器でガチ戦闘する、といった具合である。繰り返すが、誘われたので私のチョイスではない。ショタではあってもロリでない私が自ら選択するはずもないのである。

で、4DXですが、本編の前の4DXのデモンストレーションからしれもういきなり「こりゃダメだ」と思った。椅子からずり落ちてしまいそうなほど動きがはげしい。しかも予想してた以上に水が顔や腕にかかる。思わずシートベルトを探してしまったほどである。

本編が始まったで、こっちも4DXの動きの違和感でなかなか話に没入できない。激しい動きのもそうなのだが、変なところで無駄に動いたりするのだ。例えば、景色が上から下にパンしていく(カメラが移動していく)だけで、席もそれに合わせて微妙に下を向いたり、あるキャラを下からアオリで撮ると、今度は上を向いたりする。これには思わず「こんなとこまで使うんかい!」と笑ってしまった。しかしさすがに時間が経つにつれて慣れてくると、ちょっと動きを楽しめるようになってきた。クライマックスの戦闘ではだいぶふりまわされたが、この頃にはだいぶなじんでいた。ただ水はなあ…こんなにたくさんはいらないよ。おあつらえ向きにこの映画、やたら水上での戦闘やら、雨やら、水に飛びこんだりするシーン続出するのだ。ある意味4DX向きとも言えるのだが。

で、肝心の映画の中身の方は…この映画はTVシリーズを2010年に映画化したものだそうだが、若干の切り詰め感はあるもののおおむねよくまとまっているし、退屈するところはそんなにない。また、作画も映画化にあたり全面書き直したそうで、やたら気合が入ってるのが伝わってきた。結論から言うと、内容と4DXを含めて、悪くなかった。クライマックスを含め、やや主人公であるなのはの影が薄い気がしたのはご愛嬌か。ちなみに主人公なのはの声をあてているのが田村ゆかり、もう一方のフェイトという主要キャラの声をあてているのが水樹奈々、歌も田村ゆかりが1曲(エンディングテーマ)、水樹奈々が2曲(主題歌、挿入歌)となっている。それにしてもエンディングテーマと主題歌の違いってなんやねん!?どちらも映画の終わりに流れるのだが、「エンディングテーマ」が本編とともに流れた後で、エンドロール付きで「主題歌」が流れる。色々な大人の配慮を想像させてくれる映画となっております。

コメントを残す