続・2017年に観た映画

その後、ブレードランナー2049とゲット・アウトを観たので追加。

  • ブレードランナー2049
    確か、109シネマズ木場で鑑賞。
    映画館に行ったらオリジナルブレードランナー世代のおっさんばかりだった。これは、「続編として評価されることを宿命づけられた作品」で、監督のドゥニ・ヴィルヌーヴも分かっていてよく引き受けたなと。私も立場的には似たりよったりっだが、ここにいる他の人達ほどはブレードランナーに熱狂してはいない。みんながやたらほめるから観てみたが、どうもピンとこなかったクチである(もっとも、先日本作の公開に合わせて前作が放送されていたので観てみた。確かにあのミニチュアの町の絵はすごいと思った。これに太刀打ちするのはかなりハードル高いだろう)。なので、私の方が彼等よりは本作にニュートラルな評価をできるのではないかと思うが。
    絵づくりの上では、2049もがんばっている。メッセージでも発揮されたが、この監督の絵は好きだ。これだけでも観る価値がある。ストーリーの方は、せつない。この終わり方はこの終わり方でいい。岡田斗司夫氏がニコ生で、2049の改善点としてキャラをわかりやすく、ハッピーエンドにする、ヴァンゲリズの音楽使うの3点を挙げていたが、私は賛成しない。主人公Kのキャラクターは、警察での立場から帰宅しての、AIしか愛する相手がいないという境遇、更にそこから夢を見て、自分のルーツを探しに行くという動機付けは十分にできていると思う。だからハッピーエンドなんてとんでもない。あれはあの終わりしかない。2017年映画では本作は少なくともエイリアン・コヴェナントよりは上に置きたいね。
  • ゲット・アウト
    これは観た人みんなが「面白かった」と言ってる映画で、予告や事前情報からすると、ハードル上がりまくりなのだが、確かに面白かった。一見南部の白人ばかりの社会に放りこまれた黒人という構図を見せておいて、実はその裏に仕掛けを隠しておくという、二重構造。それから、役者の演技がみな怖い。特に、メイド役の人のはりついた笑顔。トラウマになりそう。後半から主人公が受け身から能動的に変貌するのも、かなり驚き。サプライズという意味では今年一番。面白かった。

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