スターウォーズ 最後のジェダイ

ネタバレ満載ですのでごチューイください。

この作品、アメリカでは評価が真っ二つに分かれているんだそうだ。映画評論家は軒並みいい評価なのに対し、一般のスターウォーズ(SW)ファンは激怒しているとか。私がウォッチしているだけでも、岡田斗司夫氏は絶賛、町山智浩氏が一定の評価、一方、ライムスター宇多丸氏はケチョンケチョン、高橋ヨシキ氏は映画秘宝の批評記事が完全ホメ殺し状態と、まさに真っ二つ。私はというと、SWは好きだが、そこまでの思い入れはないんだな。だからか、この映画については相当肯定派である。7以降でいうと、8>ローグワン>7ぐらいである。

私がスターウォーズの何を評価するかというと、第一には「戦争映画」としてワクワクさせてくれることである。特に宇宙戦の部分。爆撃機の使い方(すぐやられるけど、爆撃に成功すると効果が絶大、とか)などは非常にうまいし、戦闘機でキャノンをまず狙わせるところも、後でちゃんと回収しているのがいい。

ストーリーが全然進まない件については…さほど気にならなかったな。やはりこれを「サーガ」として観るかどうかで、サーガとしてはたぶん失格なんだろうが、私はその辺気にならないのでどうでもよかった。456のエピソードを彩った役者達が次々と退場していく一方で、新しい「名もない人々」が台頭していくという、世代交代が本作のテーマになっていると思うが、その点は大いに評価したい。いろいろ言われているフォースの使い方にしてもそうだ。最後の大ネタを筆頭に、これもプラス評価。

それから、キャラクターもいい。レンは最初はまったく地味な登場で「大丈夫か!?」と思わせるが、すべては後の成長のための布石。最後はカッコいい勇姿を見せてくれる。前作ではまだ目立っていなかったフィン君もすごくいい。彼の相棒をつとめるローズもいい。しかし今回のベストキャラはカイロ・レン。EP7ではただのヘナチョコ野郎だったのが、本作では非常に深みのある人物像にしあがっていた。やはりマスクが悪かったのか?あまりにも評判がよくなかったからか、作中の冒頭で本人に破壊させているが、正解だったかも…

コメディー化していることに対する批判(宇多丸師匠)もあったが、これもサーガにとらわれすぎた人の意見と思う。私は笑わせるシーンにはまったく違和感を感じなかった。面白かったよ。

意外だったのは、レイア役キャリー・フィッシャーの急逝で、ストーリーが変わるのではという予想が外れたこと。ルークではなく、レイアが先に退場するのではという予想だったが、レイアはバッチリ生き残った。たぶん、これが最初の筋書き通りなんだろう。しかし次回作はどうするのか。またローグワンみたいにするんだろうか。

本作はおおむね評価したいが、細かい点で気になることもある。先ほど戦闘シーンのことを挙げたが、戦争と局地戦は違う訳で…映画では局地戦しか出てないのに、あたかもここで戦争のすべてが決まるかのような展開というのはどうなんだ。最後のとことか、カイロ・レンがわざわざ出向いていく必要があったのか。部下にまかせておけばいいのに、自分がでしゃばらざるをえない、宮崎駿みたいな性分なのか!?と思った。

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