「映画」カテゴリーアーカイブ

X-MEN ダークフェニックス

映画のX-MENシリーズはすごく好きかと問われると微妙…けど全部観た。そんな私が観たダークフェニックスは…今までで一番よかったぞ。ソフィ・ターナーa.k.a.サンサ・スターク@ゲーム・オブ・スローンズよかった。最初はなんか、ほんとサンサっぽい登場だったのが、徐々に成長を見せ、最後は正真正銘のフェニックスに。ちょっと感動した。私がよかったと思ったのはブライアンシンガーがいないせいか、ウルヴァリンがいないせいか…あ、ジェシカチャスティンもよかったよね。

この辺からネタバレか?この映画、「家族」がテーマの一つだと思うんだけど、それで思い出すのは「デッドプール2」。同じテーマ。しかも、こんなセリフも出てくる。「X-MEN」という名前について、「X-WOMENにすべきかも」これ、デッドプール2でもやってたぞ。アンサーソング?それと、ジーンが最後、感情に流されるのがダメと敵に言われ、「それがどうした!」と反撃。あれ、これも最近観たぞ?「キャプテン・マーベル」でヴァースがヨンログ相手に同じことやってたよね。ジーンのチートぶりもキャプテンマーベルそっくり。で最後は、人間を超越してしまった?まどマギ?2001年?というかこれで終わり、一つの区切りなんですね。ジェニファーローレンスもいなくなっちゃったし。20世紀フォックスはディズニーに買収されて、リブートかあ。

ジョーカー

最初の私のこの作品に対する期待度はそれほど高くなかった。「あー、今度は悪役シテンで1本作るのね。そういう観点もあるよね」といった、わりと冷めた受け止め方であった。若干アメコミ映画にも食傷してたのかも。加えて、今回は事前知識がどんどん入ってくる。特に、アカデミー主演男優賞レースでタロン君と一騎打ちだとか、ジョーカー役のホアキンはこういう基地に入れない役は十八番だからタロン君にあげるべきとか。私も先にロケットマンを観てそう思ったし。

といった、もろもろの設定されたハードルがあった訳だが、それらを軽く飛び越えてきたね。売り文句にもあるがまさに衝撃と言ってよかった。だいたい傑作の映画は、最初のシーンでだいたい分かるもの。今回も、最初にピエロのメイクをしているホアキン(アーサー)の横顔のアップがうつって、そこに描いたメイクの涙が垂れてきた時、私は確信した。とにかくこの映画は絵がいい。見たこともないようなゴッサム。ごみだらけなのになぜか美しい。で、ホアキン。私はそんなに彼の演技を見てきた訳ではないが、ちょっと凄いと思いましたよ、素直に。 この辺からネタバレだが、これ、冷静に考えてみればジョーカーにあまり理はないんだよね。 だって、いくら電車の客がイヤな奴だったり絡んできたといっても、殺されそうだったかどうかは分からないじゃん。でもいきなり殺しちゃったからね。そこを、アーサーの方を正当化するようにもっていく演技と演出。これを、現代にまさにマッチした格差の問題をからめて、ジョーカーをヒーローにまつりあげていく。もっていき方も見事。

主人公アーサーは、精神が不安定で、薬を何種類も処方されている。しかも、市の助成打ち切りで処方もストップ。ということは、この後は私大好きの、信用ならない語り手映画になっていく。恋人の件は、不幸なアーサーにしてはあまりにもうまくまわりすぎるので、どうもあやしかった。それに、バー?でアーサーが出演していて、最初まったく笑いがとれなかったのに、突然カットが入ったように客席の笑いが起きるシーン。そのことを敷衍すると、他にもあやしい点が。尊敬するマレー・フランクリンの客席にいたアーサーが声をかけられて壇上に上るシーンがあるが、これは確実に妄想くさい。なので、その後マレーのTVから出演オファーが来たのも、妄想ではないかと思った。

これ、いわゆるユニバースの流れに入れないからある程度自由に作れたのもよかったんだと思う。

飛行機で観た映画

先日、ルクセンブルクへ行く機会があり、機内の映画プログラムを見たらそこそこ観てないのばかりだったので、この機会に一気に鑑賞できた。

最初に観たのは、「ジョン・ウィック パラベラム」。こいつは日本未公開だから当然真っ先に鑑賞。2作目から何年も経ってるのに、2作目の終わりから今作がしっかりつながってる。今回、町じゅうの殺し屋に狙われるという派手なシチュにも関わらず、キアヌが地味に実践的に殺し屋を倒していくのがいい。あと、砂漠に行っても黒スーツ一張羅なのは笑った。ストーリーのことはあまり言ってもしかたないか。ちょっと残念なのは、日本人役の人の日本語があまりうまくないこと。それ以外は満足。

次は、「ロケットマン」。なんで観てなかったかというと、実在の歌手の伝記的映画ということで、「ボヘミアン・ラプソディ」が当たったからなんとなく二番煎じ的匂いを感じた(二番煎じも何も監督一緒やがな)のと、エルトン・ジョンのことをよく知らなかったというのがある。しかし、これは大逆転で、いきなり今年ベスト1か!というほどの大傑作。まず、ミュージカルとして非常に素直。ストーリーからいきなり詩に行く違和感がまったくない。その時の状況に歌詞が驚くほどマッチしている。それと歌うタロン・エジャートン(エガートンじゃないらしい)が最高。ついでに、相棒のバーニー・トーピンもいい。

次がなんかCMで「あなたはダマされる」みたいに宣伝されていたので、「コンフィデンスマンJP」。これなあ。(ネタバレです)あまりそこまでコンゲームコンゲーム言われると、そういう前提でこっちも身構えちゃうから、匙加減が難しいね。結果、あまり意外性なかった。あいつが裏切るのはまあ見え見えだし。そこまで分かって見ちゃうってのがありなのかなあ。

次。なんとなく小物っぽい「MIBインターナショナル」。これは、主人公の女の子がよかった。まあ、話としては想定をはみだすことはないが、逆にしっかりと作ってあって最後まで飽きずに観れる。

次は、問題作「愛がなんだ」。実は町山さんの評(ムダ話)を先に聴いての鑑賞となった。この辺からネタバレになっていくのでよろしく。というか、ネタばれしてどうこういう映画でもないが。この作品は、町山さんに推されても、なんか重い、観るのがつらい気がして敬遠してた。でもここで観なかったらたぶん一生観ないと思われるので、気持ちを奮い立たせて鑑賞。結果最後まで観れた。この映画は、岸井ゆきのが主人公だから観れたなあ。最初、「まんぷく」で瀬戸康史に好かれる役をやっていて、「なんでこんな子が?」という印象だったのが、ここではいい演技してた。しかし、ですよ。ちょっとクライマックスのあたりではちょい言いたいことがある。特にムダ話と絡めて。確か町山さんは「無償の愛」のようなことを言ってたが、決して彼女は無償ではなく、見返りをキッチリ求めているよね。真に無償なら、身を引くだけじゃなく、会わないことにして遠くから見ててもいい訳じゃん。でも、最後の選択でも、彼女は自分の気持ちを伝えず、真実を伝えない代わりに今後も会える方を選択した訳じゃないですか。それは単純にその方が自分にとっていいからな訳でしょ。まったくのノーリターンではない訳です。だから、その前のナカハラ君に切れるところが、「そうは言ってもさあ…」になるんで。まあその辺は迷いを見せてますけどね。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

英語で書きゃよかった。このタイトル。日本語だとながっ。

今回はのっけからネタバレ前回でいきたい。のをちょっとだけがまんする。感想を言うと、面白かった。ストーリー的には意外性はなかった。マーゴットロビーがよかった。…これだけ書くと、まるでスーサイドスクワットのような。あとはいつものタラちゃん映画同様、見どころは足ですね。脚というか今回は、足の裏。やたら足の裏。フェチ極まれり。

といったところでもう、ネタバレ突入していいすか?まず、実在の人物が登場するということで、この日(1969年8月9日)に実際に起きたことをふまえておきましょう。これをふまえていないと、この映画の意味合い、あと宇多丸さんのインタビューでも言ってるが、監督のこめた思いが全然伝わらない映画になってしまう。幸い私はおぼろげには知っていたからよかったが。しかし中には、「ネタバレしたくないから見ない!」という人もいると思うんだよね。イヤイヤ待てと。これはネタバレじゃないから。いや、実はあまりにもタラちゃんリテラシーが高いと、ネタバレになってしまうかも?たとえばこの映画は展開が、復讐のために史実をねじまげるという意味でイングロリアス・バスターズと相似なんだが、ニコ生のマクガイヤーゼミではネタバレ防止で音声をカットしたにも関わらず、映像でなんとなく分かってしまった、というのが私にとって想定内だったという結果を生んだのかも。いやいや、結構予兆というか伏線はあるのよ。例えば火炎放射器だったり。しかもディカプリオが出演オファーされた映画で、ナチも登場させてるし。それ以外にも、映画がどんどん進行するにも関わらず、シャロンとマンソンファミリーが一向に絡まない。むしろフラグを立ててるのはブラピ、という。(それにしてもあの牧場のシーンは怖かったね。クライマックスより)。これはなんかおかしいと思うわね。で、監督のシャロンへの想いと、過去数作の流れを合わせると、落ちが見えてしまうというワケ。

が、そこが割れていても、面白いのは面白い。最後の格闘は、笑っちゃいけないところでギャグを入れてくるから、思わず笑ってしまった。まわりはあんまり、爆笑というほどではなかったな。

しかし私は一言言いたおことが。それは、女性に対する扱いだ。前作ヘイトフル・エイトの解説で町山智浩さんは、ジェニファー・ジェイソン・リーに対するしうちがひどいと言ったが、実は今回の方がひどくない?ジェニファーは過去に犯した罪に対して裁かれていると解釈できるが、今回のは、(史実では犯したかもしれないが)映画の中(こちらのバース(世界))ではまだ犯してもいない罪の咎で殺されるのだ。見かけ上はたいへんひどいと思うが、町山さんの意見をぜひ聞いてみたいものだ。

スパイダーマン ファー・フロム・ホーム

エンドゲームでMCUが一段落した後のお茶漬け的作品?と言われていたが、どうしてどうして。今までのスパイダーマンシリーズの中では(スパイダーバースを除き)一番よかったと思う。

ストーリー自体は、どっかにありそうな話ではある。んだけれども、何がよかったかというと、「リアル感」かな。設定があまりにも現実から離れすぎてしまうと、観てる側は「ふーん。こんな設定かあ。」とある意味冷めた視点になってしまいがち。その点本作はニューヨークの学校の設定から、非モテの行動から、それがホームを遠く離れてヴェネチアやチェコに行ったとしても、そのリアル感が維持されている。それは物語への没入という点では非常によかった。

そろそろネタバレ…今回のヴィランであるミステリオは、事前に「原作ではヴィラン」という情報を入手していたせいかもだが、例の店のシーンでは不自然さが目立った。が、彼が駆使する技はヴァーチャルリアリティ、というので、こちらも現代的かつリアル。なまじ、スーパーパワーを持ってないだけに、一旦ネタがバレるとつらいものがあるが、まあ敵がスパイダーマン一人だから十分成立するだろう。

エンドロールの後にちょっとサプライズがあるが、それはさすがに…わからんよねえ。

ところで、さっきのグラスを渡す店のシーンだが、ミステリオは絶対にピーターがグラスを渡すか確証がないにも関わらず、周到な準備をしすぎ。可能性の低い方に賭けすぎ。と思った。が、これは彼が人の心理を操ることに絶対の自信があった…と、善意に解釈するこちにしよう。

ハウスジャックビルト

原題:House That Jack Built.「ジャックの建てた家」じゃだめ?

私のわりと好きな監督、ラース・フォン・トリアーの新作なので見に行った。ネタバレしなくても、最近は「エモバレ」しちゃいかんそうだが、これは、コメディだよね?まあこの監督は常習犯ですけども。連続殺人鬼の映画でそれやるかね。特に、第2幕の殺人の後に脅迫神経症が出て、何度も血を吹きに行くくだり。もうパトカーのサイレンがずっと鳴ってるのに。てか、パトカー来るの遅すぎだろ。これは、クライマックスのとこも同じね(そろそろネタバレありで)。で結論を言うと、面白かった。わからんとこもあるけど

最近は、「風立ちぬ」やら、ダンテの新曲の「煉獄」をモチーフにした映画が多いが、本作もこれだよね。ヴァージというのは、メフィストというか、アルターエゴなのか。冒頭に、二人が暗闇の中、というかオフで殺人をふりかえりつつ会話してるシーンがあるのだが、後でそれがもう一度繰り返される。そんなに難解ということはないが、私が疑問に思う点はいくつかある。

  • やたらDavid Bowieの「FAME」がかかるけどその意味は?
  • 第1幕の女性は、やたら「あんたがシリアルキラーだったら」とカマをかけてくる。殺されたいと思ってんの?というくらい。車に乗せてくれと言ったのも彼女だし(しかも3度も!)、凶器を二人のあいだ にこれ見よがしに置いたのも彼女。誘ってるとしか思えないんだが。最初、ジャックは殺す気どころか、車に乗せるのもいさぎよしとしてない。なんでだ?ここからジャックの運命が変わったというのか。それも彼の妄想なのか。しかし、元々ジャックは用事があるからと断わろうとしてたんだが、用事は本当にあったのか?
  • これに限らず、みんな殺されたがってるように見えるよね。警察はみんな二人組じゃなく一人で来るし。あまりにもバカということを後で映画の中でつっこませているけど。
  • ジャックの容貌は、メガネをかけてきちんとしてる時と、無精髭でラフな格好の時とある。使い分け?

こんなところかな。それにしても、この映画で一番ショックだったのは、ユマ=サーマンが出てたことにまったく気付かなかったこと。エンドロール見て「あれ、出てた?」となった。最初に殺される女性らしい。でも、全然面影なかったぞ?と思い、検索してみると、「整形?」とか言われているらしい。マジか。加齢のせいだけとは思えないが…キルビルとか、タラちゃんのミューズだった頃わりと好きだったんだがなあ。

RBG 最強の85才

RBG=ルース・ベイダー・ギンズバーグ。アメリカ最高裁判所判事にまつわるドキュメンタリー。確かにこの人のしてきたことはすごいし、尊敬も惜しまない。が、この人一人に女性やリベラルの命運がかかってるって状況、なんなんだろうね。民主化とか、LGBTや男女同権やら、達成できてるように見えて実はまだ全然、どころかたった一人の人間で左右されるようなあやうい状況にあるとは。そうはいっても、日本よりはアメリカの方がだいぶマシな訳ですが。まあ、色々な権利はたたかって勝ちとることが必要ですよ、ということを胸に刻んでおけと。

ゴジラ キング・オブ・ モンスターズ

一言で言うと、予告編の期待を裏切らない映画であった。そこをはるかに超えてきたかという微妙だが、怪獣映画としては大満足。ドラマがとかこれ以上何を求めるのという感じ。そりゃあ細かいとこで色々ありますがね。まずは怪獣の迫力、美しさを堪能してください。私なんか怪獣の登場のたびにうるうるしてしまった。(逆に、○○のシーンでは別に…な感じ)

それとうれしいのは、怪獣世代へのオマージュというか気遣い満点なところ。伊福部昭の音楽もそうだし、これでもかという小ネタの数々。渡辺謙さんに「ゴッズィーラ」ではなく「ゴジラ」と発音させてるとことか。なので、私のような世代の人にとっては間違いない映画。

では、ここからネタバレありで。特によかったのは、「オキシジェンデストロイヤー」の登場。しかし、それは使われるのだが、キングギドラは外宇宙出自だから効かず、ゴジラだかがやられる。そこで、我等が芹沢博士の登場。自らの命をなげうって、ゴジラ復活に力を貸す。これが、1954年のゴジラとはひねってあって、感心した。上でも言ったように怪獣についてはほぼ文句ない。それは、ゴジラの中でどれが一番いいかと聞かれれば54年の初代と答える。こりゃ仕方ない。ギャレゴジもシンゴジラもそうだが、最近のは目付きが悪くて。キングギドラについては、もう少し宇宙っぽさがあってもよかったと思うが、3つの首が動いてくれるだけでもう…ラドンの低空飛行もよかった。最後はなんかプテラノドンではなくコウモリっぷりを発揮していたが(Dr.マクガイヤーのニコ生での解説は、怪獣の役割について整理してくれたり必聴の内容だが、中でも秀逸はこのラドンのふるまいに対して、「ごますりクソバード」と名付けたこと)。

あとは気になる点など。怪獣を「タイタン」と名付け神格化し、渡辺謙に「我々こそが彼らのペット」とまで言わせた設定と、タイタンが「ORCA」であっさり操れるというのが、なんかずれている。まあこの辺は、東宝の1965年「怪獣大戦争」から引っ張ってきたからもあるのだろうが。

これ、結末でゴジラは完全いい奴なんだが、これで次作でゴジラとキングコング戦うの?なんか、「マジンガーZ対デビルマン」みたいになるんじゃないの、という気も若干するが、期待しておこう。

アベンジャーズ/エンドゲーム

エイジオブウルトロンあたりからアメコミ映画どっぷり化した私にとって、間違いなく区切りとなるはずの1作。10年続いたMCUのアベンジャーズの掉尾となる作品。予告編から期待値があがりっぱなしだった訳だが、その期待を裏切らない、見事な幕引きだった。前作「インフィニティウォー」では、新旧メンバーそれぞれに見せ場を作っておおいそがしだったが、今回はなぜか偶然、消されずに残った旧メンバーそれぞれに十分に見せ場を作ることができた。それだけでなく、すごいのはギャグのオンパレード。ここまで遊んでいいの?と心配になるほどだが、これこそがMCUの真骨頂なんだぜ!見たかDC/ワーナー!という製作者の声が聞こえてきそうだ。

ここからはネタバレ満載。展開では、冒頭でいきなりサノスを殺してしまうというのが凄かった。「え?終わり?」みたいな。実はただサノスを殺すというのが目的ではないんだよというのを、実際に見せてしまうという。

町山さんのデッドプール2評で、エンドロール後のおまけで、デップーがケーブルの時計を使って時間を戻すというのが、インフィニティウォーでおこなわれること、と予想していたが、その予想は半分は当たっていた。が、ただ時間を戻せばいいという単純なものではなかった。それは並行世界というのと関連しているのだが、単なる過去改変ではできないらしいので、過去に戻ってストーンを集めて指バッチンで願い(消えた人々を元に戻す)という展開。ここからが、いきなりコメディになってしまうのだが(特にソーがビール腹になって出てきて、その後終始そのまま(ラストのバトルでも!)という笑撃の展開もあったり)。でも破綻はしてなかった。

もう一つの予想で、チートのキャプテンマーベルがサノスを倒す上で大きな鍵になるというのがあったが、前述のように今回の主役はアベンジャーズのオリメンなので、キャプテンマーベルがサノス倒して終わりという風にはならなかった。まあ、見せ場としてはあれが限界でしょう。もう少しやってくれてもよかったが。

この感想は町山智浩さんのムダ話を聞いた上で書いているが、自分も細かいところはいろ気になったが、まあ細かいことはいいんじゃない?と赦す気分である。一番気になったのは、ネビュラが過去ネビュラを殺す場面で、並行世界とはいえ、過去の自分自身を殺すというのは、映画では始めてじゃないか?度肝を抜かれた。町山さんが気にしていた、「ソウルストーンでの愛する者ゆずりあい問題」は、確かにナターシャがホークアイを迎えに行ってる時に手つなぎしたりして伏線を張ってるものの、唐突感は否めず。ただその譲りあいバトルがよかった(最後の逆転でだまされた)ので、これもOK。

町山さんが全部言っちゃってるのの後追い(Drマクガイヤーみたい)であれだが、私もロキがスペースストーンを横取りして消えてしまったのが気になっている。単に並行世界でそこから分岐したということで、スペースストーンは更に過去に遡ってゲットしてるから問題ないっちゃないんだけど、ロキは半分消すというのの前に殺されてるので、ガモーラ同様指バッチンでは生き返らない存在なので、余計気になる。(ガモーラの方は、2014年版がいるので問題ないが)。

シャザム

これは、「アベンジャーズ /エンドゲーム」の直前に観た。この感想は、エンドゲーム鑑賞後に書いているので、正直記憶が薄れがち。だが、あまり期待していなかった分、意外に楽しめた。今までのDC(ザックシュナイダーのジャスティスリーグ系の)神話的どシリアス世界ではない、肩の力を抜いて楽しめる1作ではあった。もっとも、終盤になるにつれ、どんどんシリアスになってしまうのはやむなしか。主人公はあっけらかんとしていて、こういうテイストのスーパーマンなら柳下先生は大満足なのでは、と思う。ただちょっと気になったのは、シャザムは主人公の少年が魔法で、大人に変身するというのだが、少年の方がすごく陰キャなのに対し、大人の方がえらく明るいしおしゃべりなので、あまり連続性が感じられない。むしろ、冒頭の、ヴィランであるシヴァナの子供時代の方が、シャザムの少年時代に自然につながってるように見える。これは意図的に作ってあるんだろうが。

以降はネタバレ。この物語は、主人公にとって、子供の時に生き別れた母親というのが、宝物とみせかけマクガフィンになっていて、現実を見せられた主人公がマクガフィンを捨て、真の成長を見せるところはなんか王道のビルドゥングスロマンっぽくてよかった。この時点での感想ならこんなものだったのだが、エンドゲームのギャグのふりきれっぷりを観てしまうとなあ。